町というものは切り方次第で見え方はいくらでも変わってしまう。ニューヘイブンもその例に漏れず,歴史と権威ある大学の重厚な建物が建ち並ぶダウンタウンや豊かな自然に囲まれた郊外の閑静な住宅地と,鉄製の簡素なフェンスで囲まれた家がひしめき合い,路面には車上荒らしの後の割れたガラスが散乱している高速や鉄道そばの地域とでは,受ける印象が全く違う。ここの現状を伝えるという目的としては後者にも触れるべきなのだろうが,まずはこの町の「明」の部分である前者,特にダウンタウンの雰囲気について。
自宅からダウンタウンに向かう途中の通り。この道を下るとNew Haven Greenという芝生の広場がある。この広場では時折コンサートなどのイベントが開催される。毎年秋のLabor dayに開催されるThe Stratton Faxon New Haven Road Raceのスタート地点でもある。海外のマラソン大会に参加するなんてそうそうないチャンスなので参加しようと思っていたのだが,一時帰国した時に痛めた腰がなおらず断念。来年の開催日にはもう帰国しているので結局まともに参加することが出来なかった。
多分Berkeley collegaの建物。アメリカの大学には学部のみのカレッジと,カレッジに加えて大学院などを含むユニバーシティーとがあり,イェール大学(イェールユニバーシティー)にはいくつかのカレッジが含まれている。日本語だとどちらも大学なので分かりづらい。カレッジごとに特色があるようで,この辺りは学部から進学しないと本当の意味では理解できないんだろうね。
ハークネスタワー。イェール大学の有名な時計塔。中には入ったことはないが,こちらでのポジションが変わる前にいろいろ行っておかないとね。ちなみに建物自体は重厚だけど,面する通りは結構ごちゃごちゃしている。工事中ということもあるよう。
さて,こちらはイェールのカレッジの学部長のオフィスがあるらしい建物。墓場(と言っても日本のようなおどろおどろしい雰囲気はないが)の向かいにある。この建物を墓場にそって歩くと大学の体育館であるPayen Whitney Gymがある。
この体育館は見た目教会の大伽藍なのだが中身は完全に体育館。どうも寄付した人は教会を望んだらしいのだが,イェールは体育館が欲しく,その折衷案でこうなったらし。7階建て。二つの屋内プール,スカッシュコート,ダンスリーム,フェンシングコート,トレーニングルーム,複数の複合コート(右の写真はその一部),ボートトレーニング用プール。などなど,はっきり言ってどれだけ広いのかどれだけ施設が充実しているのか簡単には把握できないくらいの規模。ただ現在外装工事中で建物の写真はなし。実はオフィス以外で最も高頻度で利用するイェールの建物。年間50ドルでタオルサービスを受けられるのが良い。
この建物は自分が所属する進化生態学部が入っている建物。しかし実はこれまでに3回ほどしか行ったことがない。なぜって,ここに来るのは事務処理関係でどうしても出頭せざるを得なかった時だから。建物中央に見えるアーチを抜けると傾斜地にある芝生の広場がり,そのてっぺんにはKline Science Towerという建物が建っている。
このKline Science Towerは丘の上に建っているということもあり,ニューヘイブンの中でも比較的目立つ建物。イーストロックというニューヘイブンを象徴する丘のてっぺんからもよく見える。ただ,内部はアメリカにあるまじき混雑ぶり。天井も低く,日本の古い大学のように機器が所狭しと置いてある。基本的に生物系の研究室が入居している。化学系はこの周囲にある建物に入居しているよう。ちなみに,この写真がイーストロックの頂上からニューヘブンのダウンタウンを見た景色。右は時の四角い建物が先ほどのビル。
ここに載せた建物以外にも当然ながらイェールの建物はたくさんある。図書館や博物館んも複数存在する。ジプシーなんて言う大学のバーまであったりする。よほどを時間をかけない限り全てを見て回るのは無理。
国としての歴史は日本の方が遥かに長いが,大学の歴史は欧米の方が長い。イェールは1700年代初頭に創設されたが,以前訪れたスペインのバレンシア大学なんて1499年。ボローニャ大学に至っては1088年。イェールが創設された頃日本では生類憐みの令,後者の時は戦国時代。まあ歴史が古いという点からすれば紀元前に大学の様な高等教育機関がパキスタンとかにあったらしいが,知識を継続的かつ体系的に現在まで蓄えてきたという点では欧米のものが最古だろう。いずれにせよ1000年近くの歴史があるのだから,日本と決定的に奥行きと規模が違うのは当たり前か。




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